青い空に真っ白な入道雲、海や山へ出かけたくなるこの季節、私達「アカデミー歴史散歩」から潮の匂いのする港町、坂越へ行ってきました。
JR大阪駅から快速電車でゆられること1時間半、赤穂駅の一つ手前にありました。
車中、隣のボックス席のお客さんと会話し、その人は観光の仕事をされているという。坂越の町はどんな所ですかと尋ねると「マイナーな町ですよ。」という答え。
まもなく目的地坂越に到着、駅に降り立つと吹く風も、海からのせいか蒸し暑くはない。
近くを流れる大きな千種川にかかる坂越橋を渡ると、ゆったりと時が流れ遠い昔が思い出されます。
千種川の土手のほとりに高瀬舟船着場跡の標識が目に入りました。高瀬舟とは川舟の一つで、この川を利用して色々な物資を輸送していたらしい。
この千種川と坂越港を結ぶ低い峠越えの中心の通りが、坂越大道と呼ばれこれから我々はこの道を抜けて坂越湾まで訪ねます。
坂越大道は、並のアスファルト舗装ではなく、白っぽい見るからに堅牢に造られた石畳が延びていました。
その両側にある建物は、子供の頃慣れ親しんだ黒い瓦屋根に白壁、窓には木の格子戸、壁の下の部分は腰板が張られています。
江戸時代、廻船業で財を成し、その後「奥藤銀行」となり、今は「坂越まち並み館」として坂越の歴史を伝えている建物がありました。
坂越の古い町並み保存には、町民全体で取り組み、例えば「奥藤酒蔵」の白壁の前に建っていた電柱を景観を守る為、
移設させたり、郵便局の建物を改築した時は、やはり風格のある町にふさわしく純和風でした。
町にはパチンコ屋やゲームセンターもなければ、ファーストフード店もない、けれど家々の前の花壇には色とりどりの季節の花が心をなごませてくれました。
町中を走っている車もわずかで、まるで何十年も昔にタイムスリップしたような気さえしました。
日々の生活の中、きっと不便な時もあると思いますが、伝統や歴史を大切にし、守って居られる坂越の町の皆さんに感謝したい気持ちで一杯でした。